アイデア出せって言われたけど、全然思いつかないなー
思いついたとしてもありきたりなアイデアしか出てこないし、どうしたらいいんだろうか
今やありとあらゆる社会人が考えることを求められる時代になっています。
家を建てるのにも道具があるように、考えるためにも道具は存在するのです。
そんな考えるための道具を紹介してくれるのが2003年4月に発売された
加藤昌治さん著作の『考具ー考えるための道具、もっていますか?』
この本の大事だなと思ったところを凝縮してまとめましたので、紹介します。
アイデアと企画は異なる
「アイデアが企画になり、アイデアが企画としてまとめられるもの」だと著者はいいます。
日本では「アイデア考えてきて」と言われたりする場合もあるので、かなりごちゃごちゃに使われています。
アイデアと企画を別のものと捉えることによって必要なものが何かが変わってくるので分けて考えましょう。
それでは、アイデアと企画はそもそもどう違うのかとアイデアや企画に関してはどう考えていけばいいか見ていきましょう。
アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない
アイデアと聞くと全くの無の状態から何かを生み出してくるイメージがわいてきますが、そうではありません。
すでに存在している素材を「新しく」組み合わせることによってアイデアが生まれてくることになります。
なので、既存の要素をどれだけ多く仕入れてこれるかと、どうやって組み合わせるかというのがアイデアにおいては重要なポイントとなってきます。
企画とはアイデアに実現性を持たせたもの
アイデアに実現性を持たせるとは、予算と準備と時間さえあれば実施できるめどが立つ計画のことです。
なので、企画にはお金とスケジュールと人の情報が大事になってきます。
また、企画とはアイデアの集合体のことを指します。
例えていうならば、企画はコース料理でアイデアはそのコースで出てくる一つ一つの料理です。
なので、一つの企画が新しいアイデアばかりで構成されている必要もありません。
アイデアや企画につながる頭の使い方
頭の使い方の基本は、拡げて絞って、また拡げて絞るです。
拡げる時には奔放に、絞るときはシンプルに。
しかし、自分では拡げているつもりでも、端から見るとそうでもなかったりすることがあります。
なぜそんなことが起きるかというと、考えているときの方向に問題があります。
頭というのは、拡げてまとめてという動き方をするときには、放射線状に働きます。
インプットやアウトプットを放射線状のイメージでとらえるやり方をすることが大事になってきます。
おすすめの考具3つ
この本ではアイデアの素となる情報が入ってくるための考具とアイデアをどんどん出していくための考具、アイデアを企画に収束させるための考具が用意されています。
たくさん用意されている考具の中から私が抜粋して紹介します。
アイデアの素材集め考具:カラーバス
カラーバスとは色を使って情報を集めるための考具です。
カラーバスの使い方としては、家の外に出る前に「今日のラッキーカラー」を決めて、あとは普通に過ごすだけ。
それだけ?と思うかもしれませんが、やってみるとラッキーカラーのついたものがどんどん目に付くようになります。
そうすると何が起きるかというと、一見関係なさそうなものが自然に集まってくるようになります。
アイデアを考えることに慣れていない場合には、既存の要素を探す範囲が狭くなってしまうことが多いです。
なので、色という共通項だけに絞るだけでいつも考えている範疇では無関係な情報を手に入れることができます。
カラーバスは、注目する視点をいつもと違うジャンルで絞ると発見の幅が広がることを教えてくれる考具です。
アイデアを生み出す考具:マンダラート
拡げたり絞ったりするときには脳は放射線状に展開していくといいましたが、そうした頭の動き方をトレースしたかのような考具がマンダラートです。
マンダラートを使うことによって頭の中にある情報やアイデアのヒントをぐいぐい引っ張りだしてくれます。
大きな正方形を9つに分割した、ストラックアウトのようなものをマンダラとよびます。
このマンダラの真ん中にテーマを書いて、その周りを埋めていくというような使い方をします。
周りの8つを埋めるということはなかなか苦労するかと思いますが、
少しばかりの強制力を働かせることによって、頭が必死になって回転を始めます。
アイデアを企画にする考具:ビジュアライズ
ビジュアライズはアイデアの企画化においては重要なスキルであり、「絵にならないもの」は企画として成立しないと著者は述べています。
企画は一人で動かすものではないので、誰かに伝える必要があります。その際にプレゼンしているあなたがイメージできないのに、話を聞いただけの相手がうまく想像してくれるということはありません。
できるだけ細かく細かくて、丁寧に想像してみましょう。
ただ、細かいところはぼんやりしていて構いません。
プライベートのことや自分の好きなことだと、無意識のうちにやっているビジュアライズ。
仕事でもぜひビジュアライズしてみましょう。
まとめ
考えるということもやみくもに取り組むのではなく、道具を使うことによってより簡単になったり安定したパフォーマンスを出せるようになります。
使いこなせるようになるまでは時間がかかるかと思いますが、なじむまで使っていきましょう。